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個展「不可能のない旅」

September 28, 2017

ご案内

 

 2017年9月26日(火)から10月1日(日)まで東京都新宿区、四谷三丁目にあるアートコンプレックスセンターというギャラリーにて個展「不可能のない旅」を開催いたします。

 

 本展では日本文化に見られる「変化、移ろい」をテーマにした作品を中心に展示を行なっています。「変化、移ろい」といっても もののあわれ のような喪失ではありません。「変化、移ろい」というものは絵画を展示空間や環境へ依存させることができると考え、喪失ではなく空間や展示環境、サイトスペシフィック性 (特定の場所性)といったアプローチで作品を制作しました。

 

 栄養不足にもかかわらずカローリーオーバー、消費疲れや危機感を持たなければならないという強迫観念、諦めや皮肉や無関心というような現状をやわらげて、少しでも良い方向に向かうことができるか。完全に逃れることができないのはわかっていても、その方法を探したいと考えています。私の今回の作品には社会性も問題提起も主義もなく、それは、とても個人的なことです。ただ、もともとは修行の一環であったヨガが現在では多くの人に受け入れられているように、私も作品を作ることで個人的な安定を図っているに過ぎません。

 不可能のない旅はあるは意味、現実逃避でもあり、またきっと戻ってこなければいけません。それでも、戻ってきた時には少しでも良い世界になっているといいな、という希望があります。海の中にも陸にも竜宮城があってそこを行き来するような、いつでも、なんどでもいけるような桃源郷スパイラルのようになればと思っています。

 

 本展では私が普段制作している ひらがな の成り立ちの過程である「単純化」を表現している絵画とは表面的に大きく異なる作品が多数を占めます。

 単純化も移ろいも日本文化に依存した作品、コンセプトであることには変わりありませんが、これまでとは表面的に異なる作品を作るという感覚は、まるで、日本文化がアプリケーションでタブが作品、そしてそのタブの切り替え (シームレスではない) というような感覚です。新しいタブは個人的といえば個人的、実験的といえば実験的と言えなくもない表現です。しかし新しいタブを開くということは息抜きや、プレゼントをもらった時のような楽しみというような気持ちです。タブを切り替えるように、これまでの作品も進化させつつ、タブを行き来しつつ、楽しんで展開していきたいと考えています。

 

展覧会ステートメント

  日本では古くから神さまを自然の中に見出し、お祭りは儀式によって神様を必要な場所に呼び寄せ、執り行っていました。そして儀式が済むと神さまはそこ以外の場所へいきます。そこから日本では移ろうもの、変化するもの、に神様の姿を見出すようになります。

 神さまの臨時の依り代は神籬(ひもろぎ)と呼ばれ、4本の柱で仕切りその中に常盤木を依り代として立てます。4本の柱は空間を仕切る壁を意味し、柱と柱の間は “ま” と呼ばれ、何かの “あいだ” という意味になります。憑代同様、この “ま” もまた変化しないものの間を行き来する、移ろいの一種と考えらるようになりました。後に絵画、工芸の装飾や和歌の中では季節の中でも最も変化の大きい秋に重きを置いたり、内と外との光の具合によって見え方の異なる几帳や障子など、生活用品の中に神さまの姿を見出していくようになります。

 

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